学生服の歴史は?明治~平成に見られる制服の特徴を紹介

2021.11.02
ファッション
学生服の歴史は?明治~平成に見られる制服の特徴を紹介

学生時代の思い出といえば、どんなことを思い浮かべるでしょうか。思い出を振り返ったとき、制服に懐かしさを覚える人もいるかもしれませんね。

この記事では、明治や大正、昭和、平成における学生服の特徴について紹介します。学生服の文化が根付くまでにはどのような歴史があるのか、ぜひ注目してみてくださいね♪

学生服にはどんな歴史があるの?

学生服にはどんな歴史があるの?

学生時代、どのような学生服を着ていましたか?制服は学校によって形やデザインも異なり、「あの学校の制服がかわいい!」と憧れた経験がある人もいるのではないでしょうか。

日本では学生服を着る文化が100年以上も続いているのだとか…!その目的は学生間の経済格差をなくすことや、学校の生徒としての自覚を持つことなど、さまざまな理由が考えられるようです。

その一方で、個性への配慮や制服代の負担など、制服制度が抱える問題も。制服を廃止して私服登校を基本とする学校もあり、個人の意思で選べることが重視されているようにも考えられますね。

では、現代にいたるまでの各時代には、どのような制服文化があったのでしょうか。明治・大正・昭和・平成における制服の特徴を見てみましょう!

明治の学生服【制服のはじまり】

明治の学生服
(引用)着物レンタルモールhataori
https://hataori.jp/

日本の学生服は、明治時代がスタートといわれています。学生服は上流階級の人々が通う学校で、初めて導入されました。それは男子学生用の制服で、詰襟の学生服にズボンと学帽を合わせたスタイルです。

また、高等女学校の女子学生は、袴を制服として着用していました。男性が着る袴と違い、女子学生が着ていた袴はスカートのようになっています。

袴は現代でも大学や専門学校の卒業式で着用されており、着た経験がある人もいるのではないでしょうか。あのレトロでかわいいスタイルは、日本で古くから誕生していたのですね◎

大正の学生服【セーラー服人気の高まり】

セーラー服人気の高まり

次は、西洋文化が広がりを見せた大正時代の学生服について見てみましょう。大正時代の学生服で注目したいのは、セーラー服にスカートを合わせたスタイルです。

セーラー服はもともと、水兵の制服として西洋で取り入れられていました。大きな襟が特徴的で、今でもセーラー服を制服とする学校も見かけますよね。西洋文化は食事や建築だけでなく、日本の制服にも影響を与えていることがわかります。

昭和の学生服【ツッパリ文化の象徴】

昭和の学生服
(引用)株式会社コーソ
https://www.k-koso.com/

昭和時代は、第二次世界大戦によって制服の文化が低迷する時期です。制服に規制がかかってしまい、男性は「国民服」と呼ばれる軍服に似た服装が標準服となりました。女性はセーラー服ともんぺの組み合わせが多かったようです。

第二次世界大戦が終結すると、経済が回復するにつれて制服文化も復活を遂げました。襟詰めの学生服やセーラー服+スカートのスタイルが戻り、昭和の「ツッパリ文化」が誕生します。

ラッパズボンや長ラン、短ラン、ボンタンなど、変形学生服の呼び名を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。これらは漫画やドラマが大きく影響しており、長いスカートに短いセーラー服という、いわゆる「スケ番スタイル」も同様です。

また、変形学生服が流行する中、その対策としてブレザーが増加したとも言われています。昭和時代は制服にもファッション性が取り入れられ、チェック柄のスカートやズボン、リボンなどデザインに多様性が生まれた時代でもあります。

平成の学生服【ルーズな着こなしが流行】

平成の学生服

最後に紹介するのは、「ゆとり教育」や「少子化」などがキーワードとなった平成時代です。平成の学生服はさらに多様化し、制服にはさまざまな色味やスタイルが取り入れられるようになりました。

筆者が通った学校は紺一色のブレザーでしたが、他校では緑色のチェック柄スカートや男女兼用の制服などが取り入れられ、憧れたのを思い出します。

また、昭和時代に流行したツッパリ文化に変わり、平成に流行したのはルーズスタイル。腰パンやルーズソックス、大きめのカーディガンなど、制服を着崩す文化が流行りました。

ルーズな制服スタイルが流行すると、着崩しが防止できるように工夫された制服も登場。昭和も平成も、流行りの着こなしが誕生すると校則を守る対策が取られていたのですね。

現代の制服

平成から現代までの制服については、その機能性や環境への配慮にも注目したいところです。現代の制服には、家庭用の洗濯機が使えたり、ノーアイロン加工や撥水加工が施されていたりと、機能性の高まりが見られます。毎日のように着る制服だからこそ、お手入れがしやすいのは魅力ですね。

また、現代では再生PET樹脂を使った制服製造や、使い終わった制服のリサイクルなども行われています。エコな取り組みが重視されるこの時代では、制服の製造から処分に至るまでも環境に配慮されているのですね◎

学生服は時代とともに変化している!

学生服は時代とともに変化

明治~平成にかけての制服の特徴や歴史について紹介しました。時代とともに、制服の特徴は変化していましたね!今後はどんな制服の着こなしが流行するのか、自分の学生時代を懐かしみながら注目してみてはいかがでしょうか。

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