喫茶店のモーニングは地域によって違う？人々に愛される文化を紹介

2021.03.31

フード

1 喫茶店のモーニングは地域別に特色がある
2 旅に訪れた際にはぜひ喫茶めぐりを

喫茶店のモーニングは地域別に特色がある

昔ながらの雰囲気漂う喫茶店。お店によってモーニングサービスの内容やいちおしメニュー、コーヒーの種類などが異なり、お店ごとに違いが楽しめます。これが地域での括りになると、どのような違いがあるのでしょうか。
今回は、全国でも喫茶店文化が根強い4つの地域（名古屋、岐阜、大阪、高知）に注目し、地域別の特色についてご紹介します。

名古屋の喫茶店文化

「喫茶店と言えば名古屋！」という方も多いほど、名古屋では喫茶店文化が根付いています。都道府県別喫茶店数で見ると、愛知県は大阪府に次いで全国第2位の多さです。（*1）
名古屋の喫茶店文化といえば、コーヒー1杯の値段で付いてくる豊富なモーニングサービス。トーストや茹で卵、サラダなど、お腹いっぱいになるほど楽しめます。

また名古屋といえば、焼いたパンに小倉あんとバターをトッピングした小倉トーストが欠かせません。
名古屋で誕生した「コメダ珈琲店」では、小倉トーストの他、小倉あんにコーヒーやミルクティーなどを合わせた小倉小町というドリンクが提供されています。

（引用）珈琲所コメダ珈琲店　メニュー紹介　http://www.komeda.co.jp/

そしてコメダ珈琲店といえば、シロノワール。デニッシュパンとソフトクリームを合わせたコメダ珈琲店定番のデザートメニューです。
「名古屋へ行くには少し遠いな」という方は、コメダ珈琲店で名古屋の喫茶店文化を堪能してはいかがでしょうか。

岐阜の喫茶店文化

続いて岐阜の喫茶店文化を見てみましょう。
岐阜県の人口1千人あたりの喫茶店数は1.370で、全国2位の多さです。岐阜県はお隣の愛知県と同様、モーニングサービスが充実していることで知られています。
人々が喫茶代として支出する額は、全国で最も多い14,522円。全国平均は7,005円であることから、地域の人々に喫茶店文化が強く根付いていることが分かりますね。（*2）

喫茶店のモーニングが誕生したのは、愛知県一宮市や広島県広島市などと諸説あります。愛知県一宮市は毛織物の生産地として栄え、昭和の全盛期には商談利用の目的で喫茶店が増えました。
この喫茶店の繁栄が近隣の岐阜県にも影響し、愛知・岐阜ともにお値打ちのモーニング文化が浸透したのではないかと言われています。

岐阜には世界遺産の白川郷や飛騨高山の伝統的な町並み、下呂温泉など、自然の魅力溢れるスポットがたくさんあります。旅で訪れた際には、ぜひ喫茶店にも足を運んでみてくださいね。

大阪の喫茶店文化

・冷コー→アイスコーヒー
・レスカ→レモンスカッシュ
・ミティ→ミルクティー
・レティ→レモンティー
・フレッシュ→コーヒーに入れるポーションタイプのミルク

これらの言葉は、大阪の喫茶店などで使われてきました。もしかすると聞いたことがある方もおられるのではないでしょうか。これも昔懐かしい大阪の喫茶店文化と言えるでしょう。

大阪府は人口1千人当たりの喫茶店数が0.982で全国5位の多さです。喫茶店の数だけで見ると全国で最も多く、8,680あります。（*1）大阪の喫茶店文化は先ほど紹介した呼び方の他に、ミックスジュースや分厚い玉子焼きを挟んだ玉子サンドなども有名です。

玉子サンドといえば茹で卵を小さく崩したものが一般的ですが、分厚い玉子焼きを挟んだサンドイッチも絶品ですよ。

大阪で喫茶店が栄えた背景には、近隣の神戸でコーヒーの貿易が盛んになったことが関係しています。
名古屋や岐阜に見られるモーニング文化の発展というよりは、大阪独特のメニューや文化が根強く支持されているといって良いでしょう。

高知の喫茶店文化

最後にご紹介するのは高知県の喫茶店文化です。
高知県の人口1千人あたり喫茶店数は、全国1位の1.446。全国平均は0.529ですので、人口に対して喫茶店の数が非常に多いことが分かります。（*1）
そんな高知県では、和洋折衷でボリューム感のあるモーニングが特徴です。
高知県で喫茶店文化が根付いた背景は、このように考えられています。