海風薫る長崎の街。カメラと共にレトロ建築めぐり

2021.07.21
お出かけ
海風薫る長崎の街。カメラと共にレトロ建築めぐり

古くから海外との玄関口として栄えた長崎の街。
今でも路面電車が走る海に面した街は、レトロでどこか懐かしい雰囲気にあふれています。

長崎の街には「長崎新地中華街」や「グラバー園」など異国情緒ある建物やスポットが多く、昔からの建物は今でも残っています。
100年以上昔に建てられた建築ですが、壁紙や色合い、デザインなどは洗練されていて、今でもレトロで素敵だと感じます。

長崎は坂道や入り組んだ道が多い街としても知られています。
小道を探検しながら昔ながらの建物、レトロな風景を探してみましょう。
お気に入りの素敵な風景に出会えるかもしれません。

今回は長崎の街を舞台に、思わずシャッターを押したくなるようなレトロ建築をご紹介します。

出島和蘭商館跡(でじまおらんだしょうかんあと)

出島オランダ商館跡

出島は、日本が海外との交流を禁止していた江戸時代に唯一、ヨーロッパとの貿易を許されていた場所です。
かつては輸出品などを保管した蔵や、海外の商館員が暮らした家などがあり、一つの街のようになっていました。
そんな当時の街並みを再現したのが「出島和蘭商館跡(でじまおらんだしょうかんあと)」です。
いくつか建造物を巡っていきましょう。

旧出島神学校

こちらの教会は「旧出島神学校」。
明治11年に建築された、現存する日本最古のキリスト教神学校の建物です。
爽やかな水色の外壁や、アーチ型の窓がとても美しいですね。
一見洋風の建物ですが屋根は瓦葺(かわらぶき)で、和の要素も取り入れています。

カピタン部屋
引用:長崎公式観光サイトhttps://www.at-nagasaki.jp/spot/63/

こちらの建物は、当時のオランダ商館長が暮らしていた棟で、「カピタン部屋」と呼ばれています。
棟内では当時の商館員達の暮らしぶりが分かる部屋が再現されています。
接待の場としても使用されていた為、大広間などもあり、当時の様子が窺い知れます。
カピタン部屋ではインテリアの細部にぜひ注目して下さい。

カピタン部屋
建物は和洋折衷の木造二階建てです。
写真は部屋の窓格子で、障子と板ガラスが使用されていたそう。
鮮やかなグリーンが建物に映えていて、とても美しいですね。
今は埋め立てられていますが、昔は窓から長崎の海が見えたそうです。
各部屋の壁紙も今でも可愛いと感じる洗練されたデザイン。
部屋によって様々なデザインの壁紙が使用されています。
ぜひじっくり鑑賞して下さい。

出島和蘭商館跡
住所:長崎県長崎市出島町
URL:https://nagasakidejima.jp

グラバー園

グラバー園
引用:長崎旅ネットhttps://www.nagasaki-tabinet.com/guide/101

グラバー園には世界遺産にも登録された「旧グラバー住宅」など9棟の洋風建築が公開されています。
坂の上に位置しているので、長崎の街を見下ろす美しい景色や、四季折々の花を楽しめる庭園なども見所です。
夜はライトアップされ、長崎の美しい夜景と共にしっとりした雰囲気に。

旧グラバー住宅
園内の建物を巡っていきましょう。
こちらはグラバー園内で一番の見所「旧グラバー住宅」です。
日本の近代化に貢献した人物トーマス・ブレーク・グラバーが建てた住居で、2015年には世界文化遺産に登録されました。
和洋折衷の造りで、屋根は伝統的な日本瓦が使用されています。
明るい陽の光が差し込むサンルームやコロニアルスタイルのベランダなど、何年経っても色褪せない造りが印象的。
こんなお家で暮らしてみたいなと思う建築です。

旧三菱第二ドックハウス
こちらは「旧三菱第2ドックハウス」。
1896年に建築された木造2階建ての建物です。
造船所で船の修理をしている間、船乗りたちが宿泊する施設として使用されていました。
コロニアル様式の建物で、まるでヨーロッパの邸宅のよう。
2階のベランダからは、長崎港を眼下に美しい景色を望むことができるフォトスポットです。

ハートの形
園内にはユニークなスポットも。
園内の石畳の中にひとつだけ、ハートの形をした石があり、見つけると幸せになれると言われているそうです。
とても広いグラバー園。その中から小さなハートの石を見つけるのは難しそうですが、ぜひハートの石探しに挑戦してみてはいかがでしょうか。

グラバー園
住所:長崎県長崎市南山手町8−1
URL:http://www.glover-garden.jp
営業時間:通年8:00〜18:00 年中無休

東山手エリア

東山手エリア
長崎電気鉄道「石橋駅」から「大浦海岸通駅」一帯に広がる東山手エリアには歴史のある洋館が点在しています。
坂道や路地が多く、散策しているとまるで昔の世界に迷い込んだ気分に。
昔ながらの落ち着きがあってどこかハイカラな街並みを感じることができます。
小さな路地にも新しい発見があるかもしれません。
カメラ片手にのんびりお散歩しましょう。

東山手エリア
引用:東山手甲十三番館facebook https://www.facebook.com/HIGASHIYAMATE13/?ref=page_internal

自然あふれる緑の中に佇む東山手甲十三番館(ひがしやまてこうじゅうさんばんかん)は1894年頃に建てられた木造2階建ての住宅です。
かつては貿易商人の社宅として使われていて、現在はカフェとして利用されています。
爽やかなブルーの外観が美しく、部屋には暖炉があり当時の雰囲気を感じることができます。

東山手甲十三番館
住所:長崎県長崎市東山手町3−1
URL(長崎県公式観光サイト):https://www.at-nagasaki.jp/spot/61853/
営業時間:9:00〜17:00

東山手甲十三番館
引用:東山手甲十三番館facebook https://www.facebook.com/HIGASHIYAMATE13/?ref=page_internal

洋館の入り口には大きなハートのモチーフがあり、フォトスポットとしても人気です。

オランダ坂

東山手が居留地だった頃、外国人がよく歩いていた道を「オランダ坂」と呼んでいました。その為「オランダ坂」と呼ばれる坂道はいくつかあるのですが、特に美しい情景を楽しめる場所が、東山手洋風住宅群近くにある石畳の坂道です。
坂の街・長崎ならではの情景を感じることができ、どこかノスタルジックな光景。テレビドラマや映画のロケ地として使用されたこともある場所です。目を閉じれば、当時住んでいた外国人達の足音が聞こえてきそうな静かな通りです。

眼鏡橋(めがねばし)

眼鏡橋
引用:長崎旅ネット https://www.nagasaki-tabinet.com/guide/95

眼鏡橋は、現存最古のアーチ型石橋の一つで、国の重要文化財にも指定されています。橋と川に映った橋とを合わせるとメガネの形に見えることから「眼鏡橋」の名前がついたと言われており、日本三名橋のうちの一つです。
晴れた日には橋が川に美しく反射して、素敵な写真を撮影することができます。
川沿いに植えられた枝垂れ柳と橋の光景はまるでタイムスリップしたみたい。
夜は暖かくライトアップされ、昼とは違ったロマンチックな風景になります。

眼鏡橋周辺には昔ながらの老舗のお店や新しいカフェやセレクトショップなどお店も多く、散策も楽しいスポットです。

眼鏡橋
住所:長崎県長崎市魚の町
URL(長崎公式観光サイト):https://www.nagasaki-tabinet.com/guide/95

まとめ

長崎のレトロな建築についてご紹介しました。100年以上前に建築されたにも関わらず洗練された建築物の数々は、今見ても素敵で美しいと感じます。昔からの建物が今も多く残り、レトロな雰囲気たっぷりの長崎の街。ぜひ次のお出かけ先の候補にしてはいかがでしょうか。きっと心満たされる時間を過ごせるはずです。

(注)感染症対策のため営業時間・休業日・営業内容が変更になっている場合があります。お出かけ前に各公式サイトでご確認ください。

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