コーヒー豆の産地ごとの違いとは?中南米・アフリカ・アジアの地域別に見た特徴をご紹介

2021.03.24
フード
コーヒー豆の産地ごとの違いとは?中南米・アフリカ・アジアの地域別に見た特徴をご紹介

コーヒー豆は育つ地域によって味わいが異なる

自宅用のコーヒー豆を買いに、コーヒーショップを訪れたあなた。
しかし多くのコーヒー豆が棚に並び「どれを選べば良いか分からない」と困ってしまった経験はありませんか。

自分好みのコーヒー豆を見つけるためには、産地ごとの特徴を知ることが大切です。
そこで①中南米②アフリカ③アジアの3つの地域別に、コーヒー豆の特徴や主な生産国をご紹介します。
「コーヒーは地域別にどんな特徴があるのか」
「地域別の主な生産国はどこなのか」
を知っておけば、きっとコーヒー豆選びが楽しくなりますよ。

地域別に見たい場合は↓をクリックでそれぞれに飛べます。

コーヒー豆の生育環境が整う「コーヒーベルト」とは?

コーヒーの豆
まず、コーヒー豆はいったいどのような場所で育つのでしょうか。
コーヒー栽培に適した地は、赤道を含む北緯25°~南緯25°のコーヒーベルトと呼ばれるエリアです。コーヒー栽培には他の植物と同様に、適度な日射量が欠かせません。気温は20~25℃で生育しやすく、とりわけ昼夜の寒暖差が大きい場所では、果実がゆっくりと熟して良い味わいとなります。

そして忘れてはいけないのが雨季の存在で、年間1,500~2,000mmの降雨量がコーヒー栽培には望ましいとされています。
つまり適度な日射量や気温、昼夜の寒暖差、雨季など、コーヒーノキが育つ環境を満たす場所が、コーヒーベルトということです。

3つの地域別に見たコーヒー豆の特徴は?

コーヒー豆の特徴は?
さて、先ほどご紹介したコーヒーベルトですが、主に中南米・アフリカ・アジアの3つに分けられます。それぞれ順に、味わいの特徴や主な生産国を見てみましょう。ぜひコーヒーを片手に、世界を旅しているようなイメージでご覧ください。

①中南米

中南米の山地
中南米の主なコーヒー豆の生産国は、ブラジルやコロンビア、グアテマラ、パナマなどです。中南米産のコーヒー豆は酸味とコクのバランスが良く上質なコーヒー豆の位置づけであるスペシャルティコーヒーとしても多く見られます。

ブラジルはコーヒー豆の生産量が世界第1位。日本が世界から輸入するコーヒー豆の量もブラジルが最も多く、年間約15.5万トンです。ブラジルのコーヒー豆はそのバランスの良さから、ブレンドコーヒーの配合に重宝されています。

そして日本の輸入量第3位であるコロンビアは、ご存知の方も多いエメラルドマウンテンの産地です。エメラルドマウンテンという山があるわけではなく、コロンビアではエメラルドが発掘されることからこの名前が付きました。
エメラルドマウンテンと認定されるのは、コロンビアで生産されるコーヒー豆の約3%のため、非常に価値が高いです。上品な甘さやソフトなコクをぜひお楽しみください。

②アフリカ

アフリカの風景
アフリカでコーヒー栽培が盛んな国は、エチオピアやケニア、タンザニア、ルワンダなどがあります。アフリカ産のコーヒーは爽やかでフレッシュな酸味が特徴です。ベリー類や柑橘類などの甘酸っぱいフルーツに例えられることが多く、中南米産のコーヒーと飲み比べると驚くほど違いが分かります。

私が初めてこれらを飲み比べたとき、中南米産は「コーヒーといえばこの味!」という印象を持ったのに対し、アフリカ産は「コーヒーの苦みより酸味が際立つ」という印象を持ったのを強く覚えています。

コーヒー豆を挽いている様子
そしてアフリカでコーヒー栽培といえば、エチオピアは外せません。エチオピアはコーヒー発祥の国とされ、今でも伝統的なコーヒーセレモニーが開かれています。
エチオピアでは昔ながらの「ナチュラル」、世界で主流の「ウォッシュド」の2つの精製法が用いられ、精製法によっても味わいが変化します。
ナチュラルはより果実感のある味わいにウォッシュドは洗練された紅茶のような味わいに。同じ生産地でも全てが同様の味ではなく、個々に持つ魅力を探すことも楽しみのひとつです。

③アジア

アジアの風景
アジアの主なコーヒー生産国は、インドネシアやベトナム、中国などです。コーヒーベルトからは外れていますが、実は日本でもコーヒーが栽培されています。
アジアのコーヒーはスパイシーワイルドと表現されるものが多く、酸味はやや少なめです。

アジアのコーヒー豆で人気が集まるのは、インドネシアのスマトラ式。独自の精製法で土や木のような香りと重厚感が生まれます。中南米産やアフリカ産のコーヒー豆とはまた一味違い、どっしりとパンチの効いたコーヒーがお好きな方に向いているでしょう。

またベトナムは世界生産量第2位のコーヒー生産国です。日本の輸入量はブラジルに次いで多い年間約8.7万トン。ベトナムは主にロブスタ種というコーヒー豆を生産しており、缶コーヒーや業務用コーヒーとして用いられています。

あなたにぴったりのコーヒーを探そう

コーヒー豆の袋
中南米・アフリカ・アジアの地域別に見たコーヒー豆の特徴や主な生産国をご紹介しました。あなたが今飲んでいるコーヒーは、どこの地域のものでしょうか。
今まで何となくコーヒー豆を選んでいた方も、地域に注目してみると「このコーヒーは自分好みで美味しい!」という感動に出会えるかもしれません。

コーヒー豆選びに迷ったら、ぜひこの記事を参考にあなたにぴったりのコーヒー豆を選んでみてくださいね。

(参考)全日本コーヒー協会 日本のコーヒー生豆の国別輸入量(2019年) http://coffee.ajca.or.jp/

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